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2020-02-25 05:29:00
バックナンバー[2015年執筆]心理コラム㉝「信用より信頼できる対人関係を築く」
コンビニLAWSON滋賀(Free! paper) ピーナビ2015年に執筆しました。
バックナンバー心理コラムを紹介!!
執筆者:滋賀カウンセリングHealingRoom373代表南敦規
(一般社団法人メンタル心理マイスター協会理事長南敦規)
信用と信頼の違いとは?広辞苑で調べてみますと、
信用は信じて任用することで、信頼は信じて頼ると、
記述されております。
その他の意味は、過去に対して評価できるのが「信用」で、
未来の行動に期待するのが「信頼」です。
信頼は時として、信用(過去の実績)がなくても「信じて」
もらえることができます。
信用は「物理的」な事に対して使われ、信頼は「精神面」的な
事に対して使われます。
ちなみにカウンセリングに置いてもクライエントの関係を「信用」
される関わりではなく「信頼」できる関係で築きます。
カウンセリングはビジネス(信用)ではなく
「信頼できる関係」で関わります。
それでは、信用より信頼できる対人関係を築くとは?
「信じる」と言う言葉を信用と信頼に区別しますと
「信用」とは条件付で、英語で言いますと「クレジット」です。
例えば、銀行で、お金を借り入れする時には、
「担保」が必要となります。
銀行は、その担保の対価に「貸出金」を算出いたします。
「返済可能な分だけ貸し出す」というのは、
「信頼」しているのではなく、「信用」しているのです。
「信頼」とは無条件(他者信頼)で、信じることです。
担保のことなど考えず無条件で、他者を信じることです。
もちろん他者を信じていたら、裏切られたり、
損害を被ることもあります。
それでもなお信じ続ける態度を「信頼」と呼びます。
信頼関係を築こうとすると「自分ばかり損する」
そうかも知れません。
ですが、もし「ご自身が裏切った側の立場になって考えて見てください」
裏切られてもなお、無条件で信じ続けてくれる人が、いるとしたら、
そんな人に対して、あなたは何度も裏切る行為ができるでしょうか?
きっと自責の念にかられる自分を感じずには、いられないと思います。
聖人のように信じ続け相手の良心に働きかけろ
と言うわけでは、ありません。
信頼の反対にあるものは、「懐疑(かいぎ)」(自他の存在や見解などに
ついて疑いをもつこと)です。
例えば、対人関係に「懐疑」を置いた場合、友人、家族、恋人までも
疑いながら生きることになります。
そこからは、どんな関係も生まれないのです。
ですから、無条件の信頼を置くからこそ、深い関係が築けるのです。
裏切るのか裏切られるのかを決めるのは、
自分ではなく「他者の課題」です。
「自分はどうするのか?」を考えるだけでいいのです。
相手が裏切らないなら、私も与えるのでは、
「担保や条件に基づく信用関係」でしかないのです。
但し、いくら無条件に信頼しなさいといっても
対人関係を良くしたくない「嫌いな人」を信じる
必要は全くありません。
「無条件の信頼」とは、対人関係を良くするための
「横の関係」を築くための「手段」です。
関係を良くしたい相手と信頼関係を築く時には、
「無条件の信頼(他者信頼)」で築いて行きましょう。