行動をほめるのではなく存在をほめる
道徳的行動(行動を叱り、存在をほめる)
心理学者ジョアン・グルーセック提唱
道徳的行動(行動を叱り、存在をほめる)
心理学者ジョアン・グルーセック(実験)
ビー玉で遊んでいる子どもたち何人かにお願いして、
友だちにビー玉を分けてもらいました。
Aチームの子どもには
「君は良い事をした。素晴らしい事だ。人の役に立つ事をした」と行動をほめる
Bチームの子どもには
「君は友だちを喜ばせた。素晴らしい子だ。人の役に立てる子だ」と人柄をほめる
2週間後、Aチームのうち10%がBチームのうち45%が入院をしている
子どもを元気づけるためのプレゼントをした。
つまり人柄をほめると、道徳的なおこないを増やしてくれる。
行動をほめるのではなく存在をほめるとは?
「素晴らしい事をしましたね」と行動をほめるより
「あなたは、素晴らしいですね」と存在に結びつ
けてほめた方が、意識の深いところに届きます。
人格否定せず行動を叱る
叱るときに「何やってるの」「そんなこともできないの」と人格否定
して叱るより「やり方を変えて次は、こうしてみよう」と行動や環境
と結びつけて叱る方が行動を直してくれやすいです。
※行動を叱り、存在をほめることで、モチベーションを上げさせる上で重要です。
アサーションお勧め
(行動を叱り行動変容のお願いする)
例えば<起きた出来事>にたいしてアサーション(行動を叱り行動変容のお願いする)
★待ち合わせ時間に遅れて、約束を守れないあなたは、最低!普通は守るはず!
ポイント(人格否定して叱らない、他者と比較して叱らない)
<アサーションDESC法の仕方>伝え方スキル
D(事実を伝える)・・・・・・時間に遅れて、来ることで
E(自分の気持ちを伝える)・・私は、何かあったのかと心配したよ。(I(私)メッセージ)
S(提案やお願いをする)・・・次回から時間に遅れる時には連絡してもらえる?
C(結果を示唆する)・・・・・そうしてもらえると、助かります。
相手を変えるのではなく
自分(伝え方)を変える!
相手の行動を良いとか悪いとかの評価を下さず、
自分の気持ちを率直に表現するだけで、
それによって相手の行動が変わろうとなかろうと問題にしません。
自分の気持ちを語っている分は、相手は傷つかないものなのです。
『怒る』と『叱る』の違い
×『怒る』⇒相手に自分の感情をぶつけ相手の行動を止める=いっこうに改善しない!
○『叱る』⇒相手に成長・ビジョン・気づきの機会を与える=自己成長のキッカケとなる!
「叱る」時には、「自分の怒りを静める」ことが大切
相手はミスをしたことは十分承知していますので、感情的に「なぜ同じ失敗をするの」と
指摘しても相手は「そんなこと言われなくても分かっているよ」と逆に腹を立てます。
まず感情的にならず、相手の状況を「受け入れる」ことです。
いつも同じミスをすることを理解した上で、「どうした、君らしくないミスだね」、
「ミスした原因は何だと思う?」、「同じミスをして欲しくないと私は思うのだが、
どうすればミスをなくすことができるかな?」などと言えば、相手は問題を受け入れ
「集中力がたりなかった」などミスに対する原因を考え、改めることができます。
正しく「叱る」ポイントは、「人」と「事」を分けて、
人を攻撃せず、事柄を改善することです。
そのためのアプローチ法として、I(私)メッセージで話すように心がけます。
ミスに対して、「私はこう思うんだけど、あなたはどう思う?」などと、
相手に答えを求められる話し方をすると、「どうだろう?」と考えることができ、
「あ、そうか!」と原因に気づくことができます。
Iメッセージで話す。
「私はこう思うんだけど、あなたはどう思う?」
「同じミスをして欲しくないと私は思うのだが、
どうすればミスをなくすことができるかな?」
NG!(×)「○○君は、あんなミスをしないよ」
他人と比較しないこと!(人格を否定しない)
NG!(×)「君がミスしたことで残業になったよ」
人を攻撃せず、事柄を改善すること!
効果的に励ますためのコツ!
・可能性を引き出す!「君ならできると私は思う」
・やる気を引き出す!「思い切ってやってみよう」
・見方やとらえ方を変える!「あと10分もある」
・繋がり感を高める!「いつも見ているからね」
・安心感を持たせる「私がフォローするから、君は、おもいっきりやっていいよ」
最近ニュースなので、指導者の暴力などが取り上げられていますが、
感情的な指導では、選手の能力が伸びず、恐怖だけを植え付けるだけで、
なにも改善されないと私は、思います。
感情的になって怒ってしまうと思う人は、しっかり叱れる人になってみませんか?
一般社団法人メンタル心理マイスター協会HP