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2018-04-08 21:06:00

バックナンバー心理コラム④「血液型性格診断が当たる理由?」

コンビニLAWSON滋賀(Free! paper)雑誌
ピーナビ2012年7月号に執筆しました。
バックナンバー心理コラム④を紹介!!
執筆者:滋賀カウンセリングHealingRoom373代表南敦規
(一般社団法人メンタル心理マイスター協会理事長南敦規)
心理コラムが、皆さんの人生のヒントになると幸いです。心理コラム④一般社団法人メンタル心理マイスター協会理事長南敦規
バックナンバー心理コラム④

「血液型性格診断が当たる理由?」


血液型の性格分類として「A型は几帳面」

「B型は飽きっぽい」「O型はおおらか」

「AB型は二面性を持ちつかみどころがない」

と類型論として言われております。

実は、血液型診断は、日本人の古川竹二(教育学者)

により考案(1920年)されたもので一時期は軍隊でも

採用が検討されましたが、古川説を否定するデータが

次々と報告され血液型による性格診断は、科学的根拠

がなく血液型と性格の関連を実証するデータは存在

しないと言うことで、過去のものとなったのです。

しかし、最近では、血液型と性格を結びつける本が

大人気で、ブームとなっております。

科学的根拠がなくても、血液型性格診断が、

「当たっている」と言う印象を持つのは、

ある効果の働きが関わっているのです。

人は、ある特定の集団に属している人に対して

その集団特有の性質を持っているものだと

信じる傾向が心理的にあるのです。

これを心理学用語でステレオタイプと言います。

例えば、AさんがA型だと聞くと、

「まじめで、几帳面」だとステレオタイプを

持ってAさんを見てしまうのです。

そして一度そのAさんにステレオタイプを

持ってしまうと、以降はそのステレオタイプ

に合う所ばかりが目につくようになります。

そこで、A型のAさんが

「私は、飽きっぽい性格です。」

と言う事に対して、

「A型のAさんには、こんな一面もあるのだ」

と、例外だと見なしてしまいます。

その逆に、Aさんが物を整理整頓している

所を見ると「やはりA型だから几帳面だな」

と納得して、「血液型性格診断は当たるんだ」

と確信を深めます。

このように何ら根拠がなくてもステレオタイプ

がどんどん強化されて行き血液型性格診断が、

当たっている理由となっているのです。

占いにハマりやすい方もこのステレオタイプが

関係しております。

この心理効果に似ている効果が、

心理用語でバーナム効果と言います。

良く当たる占い師さんが、

「あなたには、二面性がありますね」

「あなたは優しいが、気が強いところもありますね」

と誰にでもあてはまることですが、

有名な占い師が言うと「その通りだ」と思い込んで

しまうのです。

ごく当たり前の事を権威のある者に言われると

信じてしまうのです。

近所のおじさんやおばさんが同じ様に言ったとしても

同じ様に信じられないと思います。

血液型性格診断や占いがダメと言っている

わけではありません。この診断や占いの結果で、

良くなる方がいる事も事実です。

例えば、
「あなたは、どの道に進んでも、成功する人です。」

と診断されると、本人もそう思い込むようになり、

「成功する人」が強化されて、

「このまま頑張れば成功できる」と前向きな

考え方になります。

但し、「占いでどんなことでもかなう!」

などと過信すると強迫行為(心因性:強迫神経症)に

なる恐れがあります。

良い面、悪い面をバランス良く取り入れ診断や

占いと上手くつき合い自身のライフスタイルに

活かすことです。

くれぐれもステレオタイプを強化し過ぎない事です。

一般社団法人メンタル心理マイスター協会
ホームページ→http://shigacounseling.jp/