心理学(恋愛/ビジネス)
ビクトール・フランクルのロゴセラピー
ロゴセラピー仕事のミスや失敗でくよくよする意味とは?
Q1.仕事で辛いことがあるとくよくよ思い悩み、落ち込んでしまいます。弱い自分を何とかして変えたいのです。
[フランクル]悩み苦しんでいることは、あなたが、「苦悩での勇気」を持っている証拠です。涙を恥じる必要はないのです。むしろそれは、あなたが苦悩への勇気持っていることを保証します。※本来、苦しみに直面しても、それを避けて、考えないようにすることで、苦しまずにすませる人もいます。苦しむ機会から逃避しております。ですから正面から苦しみを受け止める事ができる「勇気」を持った人です。
Q2.何をやっても失敗ばかりです。何かに挑戦することが、怖くなってしまいました。
[フランクル]たとえ失敗したとしても何かに挑むことで、心の深いところに満たされた感覚が残ることがあります。それが人間の精神的な成長につながってゆくのです。※仕事に失敗し、成果があがらなかったとしても、そのことは必ずしも無意味であったことを意味しません。何か失敗したとしても心の深いところで、「やるべきことはやった」という充実感が残っていれば、これから様々な経験を体験して、積み重ねていけば、人間として成熟して、精神的な成長につながります。
Q3.失敗してはいけないと思えば思うほど失敗してしまいます。
[フランクル]考え過ぎてしまうクセを治そうとするのではなく、目の前のなすべきことを淡々とやってみましょう。そうすれば、いつしか自分の考えに、とらわれない自分に気づくはずです。※どんな順序で足を動かすのかと敵に聞かれたムカデは、そのことに注意を向けたとたんに、足を動かすことが全くできなくなってしまいました。そしてムカデは、決定的な反省過剰のために死んだのです。考え過ぎることにより「失敗恐怖」に陥るのです。人間は、自分自身を見つめ過ぎるとよくないのです。失敗したことを考え過ぎず自分に与えられた仕事の役割を日々懸命に取り組むことです。
Q4.人間関係がうまくいかないと、「この職場はダメだ」と、すぐに転職をします。転職先でも毎回、同じような人間関係の問題に苦しんでおります。
[フランクル]現実をあるがままに認めること。そこからしか、何も始まりません。
※事実の目の前で、目を閉じても事実それ自体を取り除くことにはならない。問題を先送りするだけです。手厳しい言葉ですが、不幸を世界から排除することはできません。現実から目をそむけず事実を直視することが大切です。
ヴィクトール・E・フランクル(霜山徳爾・訳)『夜と --ドイツ強制収容所の体験記録』(みすず書房、1956/新装1971)【原著初版:1947年】
ヴィクトール・E・フランクル(池田香代子・訳)『夜と霧』(みすず書房、2002)【原著・改訂初版:1977年】
『夜と霧 』(1947)、『死と愛―実存分析入門 』(1946)、より参考し引用