心理学(恋愛/ビジネス)
ゲシュタルト療法
ゲシュタルト療法
「視点を変えて見ると世界が広がる」
人生で行きづまった時、人間関係で悩んでいる時、スランプに陥った時、皆さんは、どの様にこの困難をのりこえておられるでしょうか?心理学では、ゲシュタルト療法(ドイツ語で「かたち」「全体性」という意味)を用います。「今ここ(現在)」に注目し、どの様な事が現在の自分を抑圧しているか「気づき」を与えて行きます。下記の絵を見て下さい。
ルビンの盃:白い部分に注目すると「盃」が見え、黒い部分に注目すると「向き合った顔」が見えます。しかし、全体像として注目すると、そのどちらでもあります。
絵の見る視点を変えることで色んな見方ができます。一度これに気付けば瞬時にその存在を発見できココにヒントがあるのです。例えば、「苦手な人」「嫌いな人」と思っている相手に対して背をむけてしまうのではなく、違う視点に立って見るともっと別の世界が、存在していることに気付くことができます。
★どちらの円がきになりますか?★
欠けている円がきになりませんか?
人は、欠けている部分ばかりを見てしまいます。
「欠けている所」
「足りている所」
全て受け入れている人が、
本当のプラス思考になれます!
減点的
「できて当たり前」
「できなければならない」からスタートする
加点的
「できなくても気にしない」
「できるのにこしたことはない」からスタートする
ゲシュタルトは加点的考えです。
それでは、この「ゲシュタルト的」な視点を持っている有名な方のお話をご紹介いたします。
●メジャーリーガーのイチロー選手●NHKの番組で、スランプを脱出する方法をお話されております。
「スランプに陥ると、ライトスタンドから観客として自分を見つめます。」
「ライトスタンドの観客席から、バッターボックスにいる自分と相手のピッチャーを眺めます。」
「客観的な立場から、バッターボックスにいる、スランプに陥る自分を見ることで、主観的な立場では、気づくことができないことに気づくことができるからです。」
ピッチャーに対してどう向き合っているかです。自分の欠点は、自分では、分からない事がおおいものです。他人から見れば直ぐ分かる欠点ですが、他人は、なかなか欠点を指摘してくれません。
相手の視点で、自分を見ることで、今まで気づけなかった事が見えるのです。
●宇宙飛行士の野口聡一さん著書●「宇宙においでよ!」のどうして宇宙に行くの?から一部引用
ぼくは自分が「小さなアリ」になったつもりで考える。地面に一本の線が描かれていて、アリさんが行列して歩いているところを想像してみてほしい。その線の上に、小さな石ころが落ちていたとする。もし先頭アリさんが、直線上を前後に動くことができないアリさん(一次元アリさん)だとしたら、そこから先に進めない。つまり石ころは世界の終わりを意味する。そこに、前後左右に行ける2次元アリさんがやってきます。2次元アリさんはその石を見ていいます。「横にまわっていけばいいじゃないか」。そして2次元アリさんはその石を超えてまた先に進むことができます。
今度は、石が無限に左右につながった壁があったとします。2次元アリさんはそこで立ち止まって進めなくて困っています。前後に行っても左右に行ってもその壁の向こう側にはいけません。
2次元アリさんにとっては世界の終わりです。どうしていいかわからない。そこに今度は、前後左右そして上下にも行ける3次元アリさんがやってきました。3次元アリさんはその壁を見ていいます。「乗り越えればいいじゃないか」と。そうして、3次元アリは横にずっとつながっている壁を乗り越えてさらに新しい世界に進むことができました。
野口さんが言いたいことは、今、直面している問題は、「別の次元」で見ると、突破口が開け、ちがう次元で考えて見る。行きづまったら「別の視点から見る」ことがとても大切ということです。
私は、この比喩から改めて人生の生き方を学んだような気がしました。皆さんは、どうでしょうか?
人生で行きづまった時、人間関係で悩んでいる時、スランプに陥った時は、一歩下がって違う視点で見方を変えて自身の世界を広げてから物事や相手と関わる方法を決めても遅くはないと思います。